ヒーラーの声

無神論者の父が90歳を目前に、スピリチュアリストに大変身!

No.056

私には来年90歳を迎える父がいます。普段は明るくて温厚な父ですが、霊的な話になるといつも、「人間、死んだらそれで終わり!」と言って私の話に耳を貸しません。「霊界などあらすかー(※あるはずがない)」と、方言丸出しで霊界の存在を否定します。宗教に対しても否定的で、エホバの証人の信者が伝道で訪ねて来ると門前払いをし、立ち去ると玄関の鍵をかけてしまうといった状態でした。

そんな父ですが、「いつか霊的真理を受け入れられるようになってほしい」と願い続けてきました。4~5年前、私は父に「死後の世界の知識を知ると知らないとでは、今後の人生を大きく左右するから、この本を読んだらいいよ」と言って、『スピリチュアリズム入門』、『続スピリチュアリズム入門』、『500に及ぶあの世からの現地報告』、『ニューズレター』(※いずれもスピリチュアリズム普及会発行)を渡しました。そのとき父は、鼻で笑って真剣に受けとめていませんでした。

ところが1年ほど前、とつぜん父が「あの本は素晴らしい!」と言ってきたのです。私は、あれほど頑なに死後の世界を否定していた父のあまりの変化に、「いったい何が起きたのか?」と驚きましたが、父が真理を受け入れられたということを心から嬉しく思いました。この時の喜びは、私の乏しい言葉ではとても表現できるものではありません。

今では、スピリチュアリズムの本やニューズレターは、父にとっての“人生の指南書”になっています。

数年前から、スピリチュアリズム普及会のメンバーの一人が、浜松で読書会を開いています。私の家も同じ浜松市内にあります。ある日、私は父に「一人で学ぶのもいいけれど、読書会で勉強するのも理解が深まるから、一度参加してみるといいよ」と薦めました。最初、父を連れて読書会に出席したところ大感激し、その後一人で参加するようになりました。父は読書会へ出席するため、これまで苦手だった早起きにも挑戦し、毎月開かれる読書会への参加を楽しみにしながら、熱心に霊的真理を学んでいます。そしてスピリチュアリスト初心者として、第2の人生ならぬ、第3の人生を力強く歩み出しました。

今、私は改めて霊的真理の素晴らしさ・ありがたさを実感しています。霊的知識は、私たち人間を真の救いに導いてくれます。真理との出会いや霊的な目覚めの時期については「90歳であっても遅すぎることはない」ということを、父の件を通して考えるようになりました。真理の受け入れは、私たちには計り知れない霊界からの導きのもとで成されるものです。

私は、シルバーバーチが言うように――「人間は一生に一度は必ず、霊的に覚醒する時期が訪れるようになる」ということを確信しています。今は、スピリチュアリズムの真理を受け入れられない人も、霊的な時期がくると、急に心が開けて飛躍するようになることを実感しています。

今は霊的なことを否定する人も、自分の病気や愛する人との死別の悲しみなどがきっかけとなって突然、霊的真理を受け入れられる時期がくるかもしれません。

もちろん、そうした動きの背後には霊界からの導きや働きかけがあります。私は、今後の人生で出会うすべての人に、スピリチュアリズムの真理を知ってほしいと願っています。父が、スピリチュアリズムに導かれた事実をたえず思い出し、人生の最後まで「霊的真理の種蒔き」を続けていこうと考えています。

(谷口)