ヒーリングに関心のある医師の方へ

スピリチュアル・ヒーリングの医学的検証について

「21世紀は心の時代」という言葉をよく耳にします。20世紀は客観的物質世界を中心に科学技術が発達してきました。それは医学においても、西洋医学の発展という形で現れています。そして21世紀を迎え、科学・医学の分野でも大きな変化が起こってきました。それが「心の時代」という言葉に示されています。

21世紀は、単に物質や目に見える現象だけを対象とするのではなく、心・精神・意識などの研究こそが科学の最前線になりつつある時代です。その新しい動きは、医学・医療においてはホリスティック医学・心身医学・代替医療・統合医療という形で知られるようになってきました。

一方、科学や医学の研究とは無縁だった人たちも代替医療に関心を寄せるようになってきました。生活習慣病が蔓延し、西洋医学だけに頼っていては病気を治すことができないことを理解し始めたからです。そうした状況の中で、実際に多くの人々が代替医療を試みるようになっています。代替医療の中には、気功や鍼灸などの東洋医学・アロマテラピー・リフレクソロジーなど、さまざまなものがあります。スピリチュアル・ヒーリングも、そうした代替医療の一つと言えます。

スピリチュアル・ヒーリングは、心や精神性、さらには霊性までも含めたホリスティックな治療法です。欧米では19世紀頃から盛んに行なわれるようになってきました。特にイギリスにおけるスピリチュアル・ヒーリングは有名で、現在では一般の病院でも保険を使ってスピリチュアル・ヒーリングが受けられるようになっています。イギリスでスピリチュアル・ヒーリングが盛んになった背景には“ハリー・エドワーズ”という有名なスピリチュアル・ヒーラーの存在があります。

ハリー・エドワーズは、人生の半分以上を病気で苦しむ人々のために捧げてきました。医師から“不治の病”と宣告された人が、彼のヒーリングを受けて完治するという奇跡的な治癒の例は膨大な数に上ります。その中には医師や牧師も含まれており、あらゆる職業の人々が彼の治療を受けました。その数は年に数万件にも及んだと言われています。英国王室の信頼も厚く、王族の人たちも彼のヒーリングを受けていました。

現在では、ホリスティック医学に造詣の深いチャールズ皇太子がバックアップする「ブリストル・キャンサーヘルプセンター」や「ヘイル・クリニック」でもスピリチュアル・ヒーリングが常時行なわれています。

私たち「日本スピリチュアル・ヒーラーグループ」では、ハリー・エドワーズが行なったのと同じスピリチュアル・ヒーリングを日本の人々にも知っていただきたいと願い、20年ほど前にヒーリング・ボランティアの活動を始めました。その間、さまざまな症例にあたり、奇跡的な治癒を目の当たりにしてきました。また、スピリチュアル・ヒーリングによって死に臨む患者さんの苦痛が和らぎ、静かで穏やかな最期を迎えることができたというケースも数多く見てきました。

しかし、こうした治癒や痛みの緩和が事実であっても、医学的な根拠に基づく実証がなされた訳ではありません。病気が完全に治癒していても、「エビデンス」という点から見たとき、患者やヒーラーの主観による不明確な結果としてしか残すことができませんでした。精神的な病気を含む多くの深刻な病気が治るという事実があるにもかかわらず、医学的検証がなされないために社会的認知が得られないのは、たいへん残念なことです。

そこでスピリチュアル・ヒーリングに関心を持たれた医師の皆様のご協力を得たいと思っています。医師の立場から、客観的かつ医学的な臨床データを取っていただくことで、スピリチュアル・ヒーリングの治療効果を明らかにできたらと考えています。

欧米ではスピリチュアル・ヒーリングの医学的な研究が少しずつ行われるようになってきました。潜在能力の開発に関わる学会でも研究発表がなされるようになっています。スピリチュアル・ヒーリングの研究が潜在能力の開発にとどまらず、人々を病苦から解放し、心身ともに健康な人生を送っていただくためのものとなることを心から願ってやみません。さらには、「人間はどこから来て、どこへいくのか? 何のために生きるのか?」という根源的な問題にまで発展させて考察していくうえにおいても、スピリチュアル・ヒーリングの検証は意義のあるものと考えています。

私たちは、ホリスティック医学・代替医療・伝統医療・統合医療などに関心をお持ちの医師の方々が、医師としての客観的な立場からスピリチュアル・ヒーリングの検証をしてくださることを願っています。人々に心身の健康と幸福をもたらすという同じ目的のために働く者として、医師の皆様のご協力をいただけましたら幸いです。

尚、ご連絡はこちらまでお願いいたします。