ヒーラーの声
臨床宗教師の皆さん、スピリチュアリズムの霊的真理を学んでください!
No.068/
今、宗教・宗派の枠を超えて、死にゆく人々の不安を取り除くために活動している“臨床宗教師”が注目されています。私は、そうした臨床宗教師の方と患者さんとのやりとりをテレビで目にするたびに、もどかしさに駆られます。「患者さんが求めているのは、死後の知識なのに」と心の中で叫んでしまいます。そして、患者さんを死の恐怖から救い出し、安らかな気持ちで旅立たせてあげられるのは、スピリチュアリストしかいないとの強い思いが沸き上がってきます。
臨床宗教師をテーマにした番組を見ていたときのことです。僧侶でもある若い男性臨床宗教師が、余命わずかな患者さんとの対話を振り返りながら話していました。「患者さんから――『生きたいのに、なぜ生きられないの? なぜ私なの?』『この先じわじわ悪くなるだけで良いこともないのに、なぜ生きなければならないの?』と問いかけられ、精いっぱい励ましたけれど、死を前にした患者さんの心には響かず、患者さんと同じように悩むことしかできなかった」と語っていました。
死に瀕している患者さんを懸命に慰めようとする臨床宗教師の方々の姿は、真摯で善意そのものです。しかし、話を聞いてあげたり一緒に悩んだりするだけでは、死の恐怖におびえ必死に助けを求めている患者さんの心を満足させることはできないものと思います。
死に直面している人にとって必要なのは、同情や慰めなどではありません。患者さんが求めているのは、安心して死を迎えることができる正しい霊的知識です。死と死後の世界の真実を知れば、何ひとつ恐れることなく希望を持って死に臨むことができるのです。
臨床宗教師の皆さんは、誠意をもって患者さんに対しているだけに、的外れなことをしている現状が残念でなりません。本当の臨床宗教師になれるのは、スピリチュアリストしかいません。スピリチュアリストだけが、死にゆく人に勇気と希望を与えてあげることができるのです。
どうか、臨床宗教師の皆さん、スピリチュアリズムの「霊的真理」を学んでください。そして、患者さんを霊界へと導いてあげてください。病苦の体験には大きな意味があることや、死後には霊界という希望に満ちあふれた世界が待っていることを伝えてあげてください!
(柳辺)