ヒーラーの声

お金に対する姿勢は、利他愛と霊性のバロメーター

No.029

電話でヒーリングの依頼を受けるとき、「以前、別のところでヒーリングをしてもらったら大金をとられた」という声をしばしば耳にします。「宗教とお金」「霊能者とお金」の問題は、時に大きな社会問題になります。

愛を唱える宗教者はたくさんいます。テレビや書籍で愛を語り、愛の大切さを教える霊能者やヒーラーもいます。愛や奉仕の重要さを語りながら、一方で高額のお金を要求する霊能者やヒーラーもいます。スピリチュアル・ヒーリングにとって、お金の問題は大きな意味を持っています。お金に対する姿勢に、そのヒーラーの人間性が現れるからです。

高額の治療費を請求するヒーラーは、本物ではないと断言しても間違いありません。スピリットヒーリングは、霊界の霊医によって行われる無償の利他愛の行為です。私たちヒーラーはその道具ですから、当然、お金をとってはならないことになります。私たちは、これまで多くの患者さんにヒーリングを行ってきましたが、すべて無償の利他愛の行為として取り組んできました。

残念ながら現在では、スピリチュアル・ヒーリングというと、多額のお金を要求する“人騙し”というイメージがあります。私たちは無償のヒーリングが普及することで、「スピリチュアル・ヒーリングは純粋な利他愛の行為である」という認識が広まってほしいと思っています。すでにヒーリングに携わっている方には、「どんなヒーリングであれ、本来はすべて無償の利他愛の行為でなければならない」ということを、しっかりと自覚して歩んでいただきたいと願っています。

ヒーリングが無償の奉仕でなければならないと言うと、多くのヒーラーたちは反発しますが、霊的観点からみたらそれは当たり前のことです。霊的世界の事実と神の摂理を知らないために、反発するのです。霊性の内容の一つが「利他性」です。無償の奉仕という行為は、その人の霊性(利他愛)のレベルを示すものです。「人間の価値は、実際の行為によって決まる」というのが、スピリチュアリズムの教えです。

ヒーリングによって病気が治るか、治らないかは、真理が示している通り「カルマ」によって決定します。スピリチュアル・ヒーリングでは、患者さんの病気が治るかどうかということより、ヒーラーが純粋に利他愛の行為としてヒーリングに臨んでいることが重要なのです。ヒーリングが純粋な利他愛の実践として行われたとき、それを通して患者さんの心に霊的力がもたらされ、ヒーラー自身も霊的成長の道を歩むことができるようになります。

私たちは、足りないながらもヒーラーとしての手本を示していきたいと考えています。「霊医の道具」としての歩みを通して、ヒーリングは無償の奉仕であるということを、もっともっと広めていきたいと願っています。

(清水)