ヒーラーの声
か弱いマウスを動物実験に用いる非道さ
No.024/
シルバーバーチは地上で繰り広げられている“動物実験”に対して――「無抵抗な動物を実験台にすることは間違いです。人間の健康を動物の犠牲のもとに獲得することは神の計画にはありません」と言っています。
シルバーバーチのこの言葉を聞くと、私は中学時代のある体験を思い出します。生物の授業で行われた“ネズミの解剖”です。それは私にとって、あまりにもショッキングな出来事でした。小さなネズミはエーテルを嗅がされた途端、意識がなくなりました。班ごとに解剖が始まりましたが、私はメスを握ることができませんでした。ネズミがかわいそうで、ずっと泣いていました。授業が終わった後、先生に頼んで体育館の裏にネズミの死骸を埋めにいったことを、今でもはっきりと覚えています。中学校でのネズミの解剖は、生き物に対する理解を深めることを目的としたものでしたが、残酷さだけが思い出として残っています。
最近ではこうした解剖の授業は減っていますが、医学の世界ではいまだに、マウスを使った動物実験が当たり前のように行われています。しかし、動物を実験台にした医学がどんなに発達したとしても、人間の真の健康は得られません。人間のために動物を一方的に虐待することは、神の摂理に反する行為だからです。動物は、人間の犠牲になるために存在しているのではありません。地球に住む人間と動物は、進化の道のりの中でお互いの成長を促進し合うようになっているのです。シルバーバーチは――「共存共栄こそが摂理なのです」と言っています。
私はヒーリングに携わるとき、患者さんの病気が癒されてほしいと心から願います。それと同時に、罪のない小動物が人間の病気治療のために非道な扱いを受けている、という事実に気づいてほしいと思います。ヒーリングをきっかけとして、これまで自分の病気だけに目を向けていた方が、人間の健康のために犠牲になっている小さな動物たちがいることを知ってくださるなら、霊的な生き方に目覚めるきっかけとなるはずです。
医学の名のもとに、か弱い動物の生体実験を行うことは、人間の残酷さと傲慢さの現れです。動物たちの犠牲の上に現在の医学が成り立っていることを、一人でも多くの人に分かっていただきたいと願っています。
(小川)