ヒーラーの声

私の墓は“樹木葬”に決定

No.025

皆さんは、じゅもくそうという漢字をご存知ですか? これは“ジュモクソウ”と読みます。最近の造語・創作漢字の一つです。ところで皆さんは、自分が死んだ後に埋葬される「墓」について考えたことはないでしょうか。

私はスピリチュアリズムに導かれる以前、死んだら墓に埋葬されることに何の疑問も感じていませんでした。しかし「霊的真理」を知り、墓は単なる骨の捨て場に過ぎないことが分かり、墓に対する考え方がすっかり変わりました。

スピリチュアリズムでは、墓はこうすべきだといった決まりはありません。どのような葬り方でもかまわないというのが、スピリチュアリズムの見解です。用のなくなった肉体は、朽ちて大地に還るのが自然なあり方です。ですから、散骨でも土葬でも何でもいいのです。と言っても、私は骨壺に入れられ墓の中にずっと置かれたままになるようなことは望んでいません。

親戚も家族も皆、これまでの風習に従って、私が死んだら当然同じ墓に入るものと思っていますが、私は先祖代々の墓には入らず、“樹木葬”にしたいと考えています。

先日、夫に「もし私が先に死んだら、一人だけ樹木葬にしてください!」と頼みました。そのとき夫は、「死んだら一緒の墓に入るんじゃないの?!」と顔をくもらせ、とても複雑な表情を浮かべました。

最近新聞で読んだのですが、「夫の実家の墓には入りたくない」と考える女性が圧倒的多数になってきたそうです。私は、誰かと一緒の墓に入りたいとか入りたくないという以前に、地上かぎりの道具であった肉体を、神の造られた大地に自然な形で戻したいと思っているのです。それはなぜかと言えば、夫や家族よりも「神」を愛しているからです。

夫の寂しそうな表情が目に浮かんできても、私の心は揺らぎません。冷たいと言われようが、何と言われようが、私は一人だけ“樹木葬”にすると割り切っています。でも、もし夫が「俺も同じ場所で樹木葬にしてくれ」と言い出したら、いったい私は何と返事をしたらいいのでしょうか……

(中谷)