ヒーラーの声

世の中は“ニセ霊言”のオンパレード

本物を知っている人には、ニセモノはすぐに判別できる

No.085

新聞には、しばしば派手な宣伝広告が載ります。その中で目につくのが、コスモメイト総裁の「深見東州」氏と、幸福の科学総裁の「大川隆法」氏の広告です。

幸福の科学の霊言シリーズは、歴史上の有名人や時の有名人の“守護霊”からメッセージを受け取るというもので、ある種の霊界通信ということになっています。

この大川氏の霊言書は500冊にものぼっていて、幸福の科学では、その数の多さこそが幸福の科学の優越性を示している、と声高に主張しています。

よくもまあ、こんなに次々と霊界から通信が送られてくるものだと感心する一方で、あまりやり過ぎると誰もがその嘘に気がつくようになるのに、と心配してしまいます。多くの“ニセ霊界通信”が出回ることで、スピリチュアリズムの本物の霊界通信まで疑われることになってしまっては大変です。

でも、そんな心配は無用です。「本物の霊的知識(真理)」を受け入れられる霊的レベルにまで至った人は、“ニセ霊言”には全く魅力を感じなくなってしまうからです。程度の低い霊言に惹かれるのは、本人の霊性がその程度であるということです。

私は、幸福の科学(大川隆法氏)が、次に誰の守護霊のメッセージを出すのか、予想するのを一種の楽しみにしています。

幸福の科学では、書籍の出版が重要な資金源になっているようで、信者には一人何冊かの“購入ノルマ”が課せられているとのことです。面白いのは、新しい本を出版して一週間もすると、それが“ブックマート(古書店)”に並んでいることです。幸福の科学の信者たちが、ノルマに苦しんでいる様子がうかがえます。

幸福の科学で出版している本の内容はと言えば、一目で“ニセモノ”と分かる代物。こんなニセモノに騙される人間がいるのかと思ってしまいますが、盲信している信者には、ありがたい啓示のように映るのでしょう。

本物の霊言(霊界通信)かどうかの判別は、さほど難しいことではありません。本物の霊界通信を常に読んでいる人には、その真偽はすぐに分かります。判別がつかないのは、霊的なものに対する鑑識眼がないということで、そうした人は簡単にニセモノに騙されてしまいます。

『シルバーバーチの霊訓』をはじめとするスピリチュアリズムの優れた霊界通信に絶えず触れている人には、幸福の科学の守護霊メッセージは、読むに堪えません。いくら本物らしく装っていても、スピリチュアリズムの霊的知識がない人であっても、作り話の類であることは丸わかりです。

こんなものに騙される人は気の毒ですが、仕方ありません。ニセモノに騙されて味わう苦しみの体験を通してしか、本物を見分ける力を養う方法はないのですから……。

とは言っても、スピリチュアリズムの内部でも、しばしばこれと似たような“ニセ霊界通信”が登場することがあります。江原啓之氏の“昌清霊言”などは、まさにニセ霊界通信の典型です。ニセの霊言を出すことで、霊能者としての名声を高めようとした江原氏の魂胆が丸見えです。

“昌清霊言”では、本物らしく装うために、わざわざ「古代語」で語っていますが、霊言は霊媒の言葉を用いるのが普通です。“異言”という古代語などを語る心霊現象もありますが、これは「霊言現象(霊界通信)」とはメカニズムが違っていて、メッセージを伝えることを目的としたものではありません。江原氏が霊的知識を正しく理解していたなら、こんなヘマはしなかったことでしょう。

“昌清霊言”の内容は、あまりにも程度が低く、本物の霊界通信を知っている人には初めから“ニセモノ”と分かります。こうしたニセ霊言がスピリチュアリズムの名を騙(かた)って世に出されるとは、実に情けないことです。スピリチュアリズムを汚す行為です。スピリチュアリズムの「霊的真理」の威力を知ったうえでそれを悪用し、私利私欲に走ることは大きな摂理違反であり、重大な罪を犯すことなのです。

霊界に行ってからの江原氏の状況を考えると、本当に哀れとしか言いようがありません。

ニューエイジにおけるこの種の“ニセ霊言”といえば、シャーリー・マクレーンの前世を語ったとされる本が有名です。世界的ベストセラーになった“アウト・オン・ア・リム”がそれです。

シャーリー・マクレーンの“前世譚”に世界中の人々が感動しましたが、実はこの話はすべて霊媒の作り話だったことが暴露されています。日本ではいまだにこの詐欺の顛末を知らない人が多くいます。前世の話が本当であると思っている人が大勢います。

ニセモノの霊言(霊界通信)を見抜く力は、本物に繰り返し触れ、本物の霊的レベルと高級霊の雰囲気を体感することで養われます。そうして身についた霊的感性によって、本物かニセモノかを瞬時に判断することができるのです。

皆さんは、『シルバーバーチの霊言』という最高レベルの霊界通信を手にしています。地球人類に先駆けて「本物の霊界通信」を知ったからには、どうか他の人々にその教えを伝えていってください。霊界の道具として、一人でも多くの方に霊的真理を手渡していってくださるよう心から願っています。

(清水)