(4)スピリット・ヒーリングにおける2段階の治療プロセスと治療メカニズム

スピリット・ヒーリングの“2段階の治療プロセス”

「霊」によって演出される「スピリット・ヒーリング」という特殊な治療法は、きわめて高次元の心霊現象です。霊界の「スピリット(霊医)」が、地上のヒーラーを“霊媒”として用いて演出する特殊な心霊現象です。スピリット・ヒーリングでは、霊医がつくった“霊的治療エネルギー”が地上のヒーラーを介して患者に与えられ、病気が癒されることになります。それは実際には、きわめて複雑な“2段階の治療プロセス”によって進められます。

スピリット・ヒーリングは、患者やその家族・知人が、地上のヒーラーに治療依頼の連絡をするところから始まります。ヒーラーが連絡を受けると、その情報は瞬時に霊界の霊医団のもとに伝わります。地上のヒーラーの背後には、数十人、数百人からなる「霊医団」が控えていて、地上の総合病院のような医療体制が整っています。地上のヒーラーは、その総合病院の受付係・窓口係のような立場にあります。ヒーラーが患者からの治療依頼を承諾すると、患者とヒーラーと霊医団の間に“霊的パイプ(霊的通路)”が形成されます。

霊界の霊医団は、地上のヒーラーから治療の要請を受けると、一斉に患者に関する情報収集を開始します。病気の原因となっている患者のカルマ、患者の霊性、霊体・肉体の体質、精神状態、生活状態といった、ありとあらゆる情報が瞬時に集められます。時には霊医が患者の所に出向いて“オーラ”を観察することもあります。オーラには、その患者についてのさまざまな情報が含まれています。

こうして集められた情報をもとに、霊医団のメンバーが“治療エネルギー”の作製に取りかかります。神のエネルギーを素材として、これに治療効果を生み出すさまざまな霊的要素を加え、患者に相応しい治療エネルギーをつくり出していきます。まるで薬を調合するようなプロセスを経て、地上では考えられないようなオーダーメイドの“治療エネルギー”が作製されるのです。ここまでの作業が時空の制約のない霊界では、地上人の感覚からすると、あっと言う間に達成されることになります。

そうしてでき上がった治療エネルギーが“霊的パイプ”を通じて霊医団から直接、患者に与えられます。このとき患者が“治療エネルギー”を受け入れられる状態にあるなら、何十年にもわたって苦しんできた病気や現代医学で見放された病気が、一瞬のうちに奇跡的に回復することになります。ヒーラーのところに治療依頼の電話をしただけで、その瞬間時には数分後、数時間後)に奇跡的に病気が治癒するようなことが起きるのです。

ただしこうした“奇跡的治癒”が生じるためには、患者がそれまでの病苦を通して、病気の原因となっている「カルマ(神の摂理への違反。具体的には物欲中心の生き方と利己的行為)」を償っていることが必須条件となります。まだカルマが残っている場合には、どのような方法をとっても病気は完治しません。

ここまでのプロセスが「第1ステップのスピリット・ヒーリング」です。

第1ステップのスピリット・ヒーリング

この「第1ステップのスピリット・ヒーリング」で効果が現れない場合には、自動的に「第2ステップのスピリット・ヒーリング」に入っていきます。第2ステップのスピリット・ヒーリングは、地上のヒーラーを介して、患者に治療エネルギーを与えるというものです。

霊医団によってつくられた治療エネルギーは純粋な霊的エネルギーであるため、肉体を持った地上人の身体にはなかなか入っていくことができません。患者側からすれば、取り入れが難しいのです。しかしその治療エネルギーも、いったん地上のヒーラーの身体を通過することによって物質性が加わります。すると第1ステップのヒーリングでは入っていかなかった治療エネルギーが、患者の身体に流入するようになります。それによって身体の霊的エネルギーレベルが引き上げられ、各構成要素が活性化し、全身の不調和が正されることになります。そして長年の病気が癒されるようになるのです。

ただしこの場合も、患者の「カルマ」が消滅していないかぎり病気は完治せず、部分的な治癒にとどまります。

第2ステップのスピリット・ヒーリング

スピリット・ヒーリングの“治療メカニズム”

霊医団によってつくられた“治療エネルギー”は、患者の「霊体」と「肉体」をつなぐ幽質の中間体にある接点から患者の身体に流入します。この接点が古来“チャクラ”と言われてきた部位に相当します。

患者の身体に取り入れられた“治療エネルギー”は「霊」の領域にまで到達し、そこを活性化することになります。さらに治療エネルギーはステップダウンして「霊の心」と「霊体」を満たし、それぞれの領域を活性化します。その結果、霊的領域の不調和が正されることになります。また、治療エネルギーは「霊体」から「肉体」に流れ込んで「肉体」のエネルギーレベルをアップさせ、「生体維持機能(ホメオスタシス・免疫機能・自然治癒力)」を正常化します。それによって肉体の病気が癒されることになるのです。以上が、スピリット・ヒーリングの“治療メカニズム”です。

スピリット(霊医)がつくり出した治療エネルギーでないかぎり、患者の「霊」の領域にまで入っていくことはできません。ヒーラーの“生体エネルギー”を治療エネルギーとする一般のスピリチュアル・ヒーリングでは、患者の「霊」を活性化することはできないのです。そのため初めから“治療の可能性”が限定されることになります。