(2)スピリット・ヒーリングの目的と使命
“スピリチュアリズム運動”の一環として展開しているヒーリング
スピリット・ヒーリングは、スピリチュアリズム運動の一つ
スピリチュアリズムは、霊界主導の「地球人類救済計画」です。人類史上、初めての“大プロジェクト”です。スピリット・ヒーリングは、スピリチュアリズム運動の初期に盛んに演出された「物理的心霊現象」に代わって、1920年代から開始されるようになりました。その後、スピリット・ヒーリングは現在に至るまで、スピリチュアリズムにおける中心的な心霊現象として重要な使命を果たしてきました。
地上には多くのスピリチュアル・ヒーリング(心霊的な治療法)がありますが、その中で霊界の霊によって計画的に演出されるヒーリングは「スピリット・ヒーリング」だけです。スピリット・ヒーリングは一般のスピリチュアル・ヒーリングとは違い、霊界を挙げての地球人類救済活動である“スピリチュアリズム・プロジェクト”の一環として行われています。この点でスピリット・ヒーリングは、他のスピリチュアル・ヒーリングとは根本的に異なります。
原始信仰における“霊による治療”の次元を高めたものが、スピリチュアリズムの「スピリット・ヒーリング」
スピリット・ヒーリングが一般のスピリチュアル・ヒーリングとは異なるものであることを説明してきましたが、実はスピリチュアリズムで行われているスピリット・ヒーリングは、従来の“霊による治療”とも根本的に異なっています。歴史上、原始信仰(シャーマニズム・アニミズム)において行われてきた“霊による治療”の次元を高めて洗練させ、「地球人類救済」という目的にそって確立したものがスピリチュアリズムの「スピリット・ヒーリング」なのです(*この点についてはスピリチュアリズムが、従来の霊媒現象の次元を高めて「霊界通信」として確立し、地上人類に多くの霊的知識をもたらしてきたのと共通しています)。
古来、霊界の霊(スピリット)が関与する治療は、次元こそ低いものですが至る所で行われてきました。原始信仰における医術の多くに、霊が関与しています。その意味でこれらは「低次元のスピリット・ヒーリング」と呼ぶことができます。低次元のスピリット・ヒーリングは、歴史的にポピュラーな治療法です。しかしスピリチュアリズム運動によって計画的に進められるようになった「スピリット・ヒーリング」は、そうしたものとは次元が異なります。はるかに洗練され、ハイレベルにまで引き上げられた治療法です。
従来の“霊による治療(低次元のスピリット・ヒーリング)”は、特定の霊が個人的に地上人に働きかけることで行われてきましたが、スピリチュアリズムにおける「スピリット・ヒーリング」はすべて、高級霊の計画と監視のもとで進められています。従来のような単発的・偶発的なものとは根本的に異なっています。スピリチュアリズムにおけるスピリット・ヒーリングは、「地球人類救済プロジェクト」の一環として、計画的に展開しているものなのです。そうしたスピリット・ヒーリングでは常に、複数の専門的な霊たち(霊医たち)がグループを形成し、緻密にして完璧な連係プレーで治療を行っています。
また、次で述べますが、従来の霊による治療(低次元のスピリット・ヒーリング)とスピリチュアリズムの「スピリット・ヒーリング」では、ヒーリングの目的自体も根本的に違っています。従来のヒーリングは“肉体の癒し”を目的としていますが、スピリチュアリズムにおけるスピリット・ヒーリングは、地上人の霊的覚醒と霊的成長という“魂の救い”を目的としています。人類史上、常に存在し続けてきたシャーマニズム的医術の次元を高めて洗練させ、「地球人類救済」という大目的遂行のために準備したものがスピリチュアリズムの「スピリット・ヒーリング」なのです。
『シルバーバーチの霊訓』によって明らかにされた「スピリット・ヒーリング」の理論と霊的背景
以上のような経過を経て、スピリチュアリズム運動の中で「スピリット・ヒーリング」が誕生することになりました。霊界からスピリチュアリズム運動を主導する高級霊たちによって、スピリット・ヒーリングが作戦的に展開するようになったのです。
本サイトは、そうした「スピリット・ヒーリング」に関する事実を広く人々に知らせ、スピリット・ヒーリングについての正しい理解を促すことを目的としています。スピリット・ヒーリングが、一般のスピリチュアル・ヒーリング(心霊的な治療法)や通常の医学とは根本的に異なる、特殊で驚異的な治療法であることを明らかにすることが本サイトの目的です。
本サイトで説明している霊的知識・霊的情報は、実に驚くべき内容です。それはスピリチュアリズム運動を通して地球人類が初めて手にすることになった最高の叡智であり、人類を真の救いに導く処方箋と言えます。その叡智のすべては“地上人類の共有財産”として、霊界からもたらされたものなのです。
スピリット・ヒーリングについての霊的知識(霊的真理)は、霊界の高級霊を代表して、シルバーバーチによって明らかにされました。霊界主導のスピリット・ヒーリングの実情と思想・理論のすべてが、『シルバーバーチの霊訓』の中に示されています。スピリット・ヒーリングは、スピリチュアリズム運動の中で最初に展開した「物理的心霊現象」に代わるものとして、20世紀に入って開始されるようになりました。そしてシルバーバーチの霊界通信を通して、スピリット・ヒーリングに関するさまざまな霊的知識がもたらされることになったのです。今、私たちが手にしている知識は、すべて『シルバーバーチの霊訓』によるものです。本サイトで述べている驚異的な知識は、シルバーバーチによって明らかにされたものなのです。
シルバーバーチの交霊会には多くのスピリット・ヒーラーたちが招待され、シルバーバーチから直接、スピリット・ヒーリングの目的や思想を教えられ、さまざまな霊的知識を学んでいます。地上的観点から見れば――「本当のスピリット・ヒーリングは、まさにシルバーバーチから始まった」と言うことができます。
以下では、シルバーバーチによって明らかにされた「スピリット・ヒーリング」の目的と使命について見ていきます。
スピリット・ヒーリングの目的〈1〉
地球人類の“魂の救い”
スピリット・ヒーリングは、地上人の想像を超えたところで展開している、きわめて特殊なヒーリングです。それは霊界にいる多くの霊たちの共同作業によって演出される「高次の心霊現象」だからです。霊界の人々は、なぜこうした複雑な心霊現象を演出するのでしょうか。霊界の住人がわざわざ地上人の“病気治療”に乗り出す理由は、いったい何なのでしょうか。
その答えを一言で言えば――すべて「スピリチュアリズム普及のため」「地球人類の魂の救いのため」ということになります。スピリット・ヒーリングは、スピリチュアリズムにおける他の心霊現象と同様、地上人の関心を霊界に向けさせ、「霊的覚醒」をもたらすことを目的として演出されるものです。霊界通信によってもたらされた「霊的真理」を受け入れさせるための準備として“霊魂説の正当性”を証明することが、その目的です。
“ヒーリング”という名称から人々は、病気治しが「スピリット・ヒーリング」の目的であると思っていますが、本当はそれが主な目的ではありません。もちろん霊医たちの心は、地上人の苦痛を取り除いてやりたいという愛の思いに満ちていますが、スピリット・ヒーリングの最終目的は、地上人の“霊的救い・魂の癒し”にあるのです。ヒーリングを通して、地上人の「霊的無知」という“魂の病気”を治そうとしているのです。地上人にとって“肉体の癒し”は確かに救いですが、それは地上限りの救いにすぎません。それに対して霊的無知の克服という“魂の癒し”は、死後にも続く永遠の救いに関係してきます。
しかし、人々がスピリチュアル・ヒーラーのもとに足を運ぶのは“病気治し”を願ってのことであり、霊界サイドが目標とするような「霊的覚醒」を求める人間はめったにいません。“病気が治ればそれで良し”と考える人が大半です。心霊現象が霊的覚醒をもたらすケースは、残念ながらそれほど多くはありません。
とは言え、患者の中には少数ですが、「スピリット・ヒーリング」をきっかけに霊的世界への関心を喚起される人がいます。そうした人間が現れることは霊界の人々にとって、自分たちの長年の苦労が報われる喜ばしい瞬間です。何十分の一にも満たないわずかな実りを期待して働き続ける犠牲的な歩みが、今この時も多くの霊界人によってなされているのです。霊界人にとってスピリット・ヒーリングは、労多くして実りの少ない働きかけですが、それでも「時期のきた」地上人に霊的覚醒をもたらすための効果的な方法なのです。
スピリット・ヒーリングの目的〈2〉
「真の利他愛実践」の手本を示す
スピリット・ヒーリングには、別の重要な目的もあります。それは地上人に「無償の奉仕」「真の利他愛実践」の手本を示すということです。物欲とエゴに支配された地上世界にあって、無私無欲で他人のために働く人間はあまりいません。しかし本来、地上人は皆、そうした生き方をしなければならないのです。地上人生の目的である「霊的成長」は、「利他愛の実践」を通してこそ促され、本当の幸せが訪れるようになるからです。
「無償の奉仕」の実際の様子を見ることによって、地上人は利他愛の重要性と価値に目覚めるようになります。これまで霊界の霊たちは、地上人の霊的救いのために献身してきました。見返りを一切求めることなく純粋な奉仕に徹してきました。その姿を真似て、地上のヒーラーが「無償の奉仕・本物の利他愛」の手本を人々に示すとき、地上世界に純粋な利他愛の輪が広がっていくことになります。スピリット・ヒーリングは、真の利他愛実践の手本を人々に示すために展開されているのです。
スピリット・ヒーリングの目的〈3〉
“霊的ネットワーク”の形成
サイキック・ヒーリングに代表される一般のスピリチュアル・ヒーリングは“病気治し”を目的とするだけで、地上人の霊的覚醒を目的とはしていません。そうした一般的なスピリチュアル・ヒーリングにおけるヒーラーと患者の関係は、治療費を払えばそれで終わってしまいます。
一方、スピリット・ヒーリングでは、治療依頼と同時にでき上がった「霊(スピリット)」と「ヒーラー」と「患者」の間の“霊的パイプ(霊的絆)”は、その後もずっと維持されることになります。治療が終わった時点で、ヒーラーと患者との関係は終わったかのように見えますが、実際には霊的次元でつくられた“霊的パイプ”は、その後も消滅することはありません。この霊的事実は、スピリット・ヒーリングの進展にともない“霊的ネットワーク”が無限に拡大していくということを意味しています。
患者には、霊界の人々やヒーラーとの関係が続いていることは自覚できませんが、その後の人生における苦難の体験を通して「カルマ」が消滅すると、再び霊界からの働きかけが“霊的パイプ”を通じて開始されるようになります。霊的エネルギーが集中的に流され、それによって「霊的覚醒」が引き起こされるようになるのです。すると本人(患者)は、何気なくスピリチュアリズムの「霊的真理」を求めるようになります。
このように地上人は「スピリット・ヒーリング」を受けることによって、自動的にスピリチュアリズムの“霊的ネットワーク”に組み込まれていくようになります。ヒーリングを受けたときには「霊的覚醒」が起こらなくても、時期がくるとそれがもたらされるようになるのです。
このように霊的観点から見ると、スピリット・ヒーリングの啓蒙力は、物理的心霊現象や精神的心霊現象と比べてはるかに強力であることが分かります。
スピリット・ヒーリングの具体的な使命とは
「霊魂説」の証明
スピリット・ヒーリングは、霊界の霊たち(霊医)によって行われるヒーリングであり、死後の世界が分からない地上人に「霊」と「霊界」が実在することを証明するという目的を持っています。「霊魂説」の正当性を証明し、霊界通信によってもたらされた「霊的真理」を受容しやすい環境を整えることが、その使命の具体的な内容です。人々が霊界に関心を持つように仕向け、霊的真理を受け入れる霊的態勢を準備するのが「スピリット・ヒーリング」の役割なのです。