ヒーラーの声

“怪人”深見東州

その卓越した才能を、人類への貢献のために活用してほしい!

No.089

新聞の広告欄に、幸福の科学と並んでしばしば派手な宣伝記事を載せているのが、神道系の新興宗教――“ワールドメイト”総裁の深見東州(本名・半田晴久)氏です。深見氏は、数々のイベントやコンサートを主催しています。(※ワールドメイトは、1994年まで“コスモメイト”の名称で活動していました。)

幸福の科学の霊言は、誰が見てもニセモノ・作り話と分かる代物で、霊的真理を知っているスピリチュアリストなら初めから相手にさえしません。どれほど多くの信者を集めて大会を開いたとしても、大して驚きません。しかし、深見氏主催のイベントやコンサートには毎回、驚きの声をあげてしまいます。

かつて“コスモメイト”と言えば、幸福の科学やオウム真理教と並んで“三大カルト・新新宗教”と言われていました。書店に行けば、幸福の科学のコーナーの隣には決まってコスモメイトのコーナーがあって、深見氏の書籍がずらりと並んでいました。

それらの本の中には心霊関係の事柄(霊障や先祖供養など)についての記述もありますが、その内容はあまりにもレベルが低く、一読すれば、深見氏に正しい心霊的知識がないことは明白です。それをスピリチュアリズムの「霊的真理」に照らしてみれば、幸福の科学の書籍同様、多くの点で間違いが見られる次元の低いものばかりです。深見氏は、こうした分野ではとうてい一流とは言えません。

それに対して、深見氏が次々と打ち出す各種イベントは、ワールドメイトという宗教団体というより、“深見東州”という一人の天才人によるスタンドプレーのビッグショーと言ったほうが適切です。今ではワールドメイトの名前より、深見氏のイベントのほうが目立っていて、宗教団体の姿はどこかに見えなくなっています。

こうした華々しい活動を見ると、幸福の科学の大川氏やスピリチュアリズムを表看板にしている江原氏など、深見氏の前では影が薄くなってしまいます。やることのスケールと実力の差が、あまりにも大きすぎるのです。深見氏の多才ぶりは、まさに現代版“レオナルド・ダ・ヴィンチ”と言えます。

あまりにも派手な活動を展開している深見氏に対して、これまで信者からの訴えやメディアからの批判もありました。あるメディアは――「深見氏の広告を載せる新聞社は、広告費を稼ぐために深見氏に迎合し、その不正を見て見ぬふりをしている」と批判しています。しかし、深見氏の桁外れな活動の前に、ほとんど打撃を与えられずにいます。

まさに“マルチ天才”――その肩書きのすごさには、恐れ入ります。とにかく彼は、さまざまな分野で並外れた才能を発揮しているのです。彼のパフォーマンスのいずれもが、一流の域に達しています。その肩書きはあまりにもすご過ぎて、全部は羅列できません。

シドニー・オペラハウス専属歌手として舞台に立ち、国立オペラ・オーストラリア名誉総裁の称号を得、他にはジュリアード音楽院・名誉人文学博士、ジュリアード音楽院・学長賞受賞。国立中国歌劇舞劇院・一級声楽家などの肩書・経歴を持っています。こうした肩書・経歴は、深見氏が声楽家としてミュージシャンとして一流であることを示しています。これには羨ましさを超えて、感嘆するばかりです。

書道の腕前も見事で、本場・中国で権威ある賞と称号を受けています。また能楽もきわめ、戸渡阿見(ととあみ)の号で宝生流の能楽師として活躍しています。彼は世界最大の能同好会を主催し、国内や海外で能の公演を行っています。米国、英国、中国、エジプト(スフィンクス薪能)、カンボジア(アンコールワット薪能)で、自らも演じています。

今挙げただけでも超人的ですが、深見氏の活躍の場はこれだけにとどまりません。彼は企業家・カリスマ経営者としても知られ、有名ブランドの総輸入元であり、国内外で10数社を経営する国際派ビジネスマンでもあり、さらには予備校も経営しています。

そして何と、歴代の米国大統領(クリントン、ブッシュ、オバマ)や各国首脳(英国サッチャー元首相、ブレア元首相など)を招聘し、サミットを開いているのです。

深見氏の肩書の紹介はこの辺でやめておきますが、それにしても彼の才能には、ただただ驚嘆します。深見氏の才能のすごさを知れば知るほど、彼は何の目的でこうした派手な活動をしているのか、疑問が湧いてきます。いったい何のためにやっているのか、不思議でなりません。

彼のしていることは、並みの人間の名誉欲に発する行動の域を超えています。有名人を集め、派手なパフォーマンスをして人々を驚かすことを楽しんでいるようにも見えます。

そうした深見氏の活躍を目にするたびに私は、「その素晴らしい才能をスピリチュアリズムのために用いてほしい。スピリチュアリズムのために用いて、人類への貢献をしてほしい」と思ってしまいます。

人類への貢献は、有名人を集めたり、派手なパフォーマンスによってなされるものではなく、「霊的真理の普及」を通してなされるものであることを理解し、そのために人生を捧げてほしいと願わずにはいられません。

深見氏には、傑出した才能を自分のためではなく、人類のため・スピリチュアリズムという“最高の大義”のために捧げてほしいと思います。そうであってこそ、彼の人生が永遠の価値を持つことになります。

どうか、“怪人”深見東州氏の類まれなる才能が、地球人類の救済という“最高の奉仕”のために用いられますように……。

(大河内)