（４）ヒーリングを希望される方に知っていただきたい内容〈４〉

最近ではスピリチュアル・ヒーリングに関心を示す医者が増えてきましたが、それでも大半の医者は、霊や霊界・霊医などは“迷信”と考え、認めていません。自分の患者がスピリチュアル・ヒーリングに関わることには、不快感を持つのが普通です。

英国では、治療の一環として、スピリチュアル・ヒーリングを受けることができます。スピリチュアル・ヒーリングに保険が適用され、医者が患者にスピリチュアル・ヒーリングを勧めたり、ヒーリングに立ち会ったりします。しかし日本では、医者の理解が得られないといった事情があって、患者は、医者とスピリチュアル・ヒーリングとの間で板ばさみになり、身動きが取れなくなってしまっています。

スピリット・ヒーリングを依頼してくる患者の多くが、現代医学や民間療法や代替医療を十分すぎるほど体験しています。初めからスピリット・ヒーリングだけに頼るというケースは、ほとんどありません。何をしても治らず、絶望の中でスピリット・ヒーリングに最後の望みを託すというのが、大半の患者の実情です。

私たちは、そうした方々を歓迎します。あらゆる手を尽くしても治らなかった病気がスピリット・ヒーリングによって治るとするなら、まさにそれこそが「スピリット・ヒーリング」の真価を証明することになるからです。

一方、少数ですが現代医学に不信感を持ち、初めからホリスティック医学や代替医療、そしてスピリチュアル・ヒーリングに期待を寄せる人もいます。現代医学の治療は、生体維持機能の働きを妨害し、治癒のプロセスを遅らせることがあります。その点、初めからホリスティック医学や代替医療を選択する方は、現代医学による肉体のダメージを受けていない分だけ、スピリチュアル・ヒーリングの効果が出やすいと言えます。

現在、病院に通院中で現代医学との関係を断つことはできないけれど、スピリット・ヒーリングも試してみたいと思う方もいます。当グループに依頼してくるのは、そうした方々が圧倒的に多いのです。私たちは、そうした方たちへのヒーリングも行います。

ただしそうした方にはまず、これまで述べてきたような「徹底した自己努力」を勧めています。自分の生き方やライフスタイルの間違いによって病気をつくり出しているケースが多いからです。

私たちはスピリット・ヒーリングを希望する患者さんに対して「セルフヒーリング（自己努力による治療）」を勧めますが、明らかに間違っているというケース以外は、患者さんが現在受けている現代医学の治療を否定したり排除しようとするようなことはありません。薬の過剰摂取による副作用（薬害）や自然治癒力の阻害といった事実は確かに存在しますが、それでも私たちの方からその治療をやめるように言うことはありません。

現代医学の治療をやめるかどうかについては、患者自身が自分の責任で判断すべき問題であると考えています。患者さんの中には、「病院の治療をやめたいので、医師を説得してほしい」とおっしゃる方もいますが、それについてはすべてお断りしています。

現代医学は“唯物主義”に立脚しているため、多くの問題や欠点を抱えています。しかし、いざという時に最も頼りになるのが現代医学であることは事実です。感染症や生命に関わるような緊急事態、あるいは外科的処置が必要な場合や苦痛が激しい場合には、現代医学に頼るべきです。「霊的真理」が地球上に普及し、それが人類にとっての常識、医学関係者にとっての常識となったときには、今とは比べものにならないほど発達した医学が確立されることになるでしょう。しかし21世紀の現時点では、未熟な医学であっても、それと上手に付き合っていかなければなりません。

一番よいのは、スピリチュアル・ヒーリングに理解のある医者を探し出すことです。最近ではホリスティック医学関係者の中に、スピリチュアル・ヒーリングに理解を示す医者が増えてきました。そうした医者との出会いが得られれば、現代医学の中から最も適切な治療方法を選び、それとスピリチュアル・ヒーリングを上手に併用する道を選択してくれるはずです。