ヒーラーの声

「憑依現象」をストップさせるのは自己コントロールの力

No.034

最近、“憑依現象”に苦しんでいるという患者さん本人やご家族の方からのヒーリングの依頼が増えています。そうした方たちが訴えている症状の中で特に多いのは、「霊の声が聞こえる」というものです。その声は一人の霊だけでなく、複数の霊の場合もあります。聞こえる頻度も患者さんそれぞれで違っており、時々聞こえるといったケースから、四六時中聞こえて日常生活に支障をきたしているという重症のケースもあります。

また、他人の考えが自分の頭の中に入ってきてパニック状態になるという人や、“生き霊”が入り込んで自分の思考が邪魔され苦しいと訴える人もいます。

さらには、ある宗教を熱心に信仰し、必死に修行をしてきた結果、何かに取り憑かれておかしな言動をするようになったというケースもあります。

実は、このように訴えてくる方たちには共通する内容があります。それは、「憑依」を解いてもらうために霊能者の“祈祷”や“除霊”を受けているということです。それによって、いっとき状態が良くなったかのように思えるのですが、時間の経過とともにまた元の状態に戻ってしまいます。そうしたことを繰り返している中で、当グループのホームページを見て、最後の頼みの綱としてヒーリングを依頼してくるのです。

依頼者の生命に関わるような緊急事態の場合、私たちはただちに霊医に頼み“除霊”を行ないます。しかし大半の場合、除霊だけでは時間が経つと元に戻ってしまいます。もし本人が、日常生活もままならないほど自己コントロールをする力を失っている場合には、ただちに精神科に入院するようにアドバイスします。

霊の声が聞こえたり、霊の姿が見えるという方に私たちは、次のようなアドバイスをしています。「霊の声や映像を無視し、霊的な現象に関心を向けないようにしてください」。また“生き霊”が自分の身体に入ってくると訴える人には「そうした現象はすべて自分が呼び寄せていますから、自分の心が変わればなくなります」と伝えています。

そして“憑依現象”に苦しむすべての方に、自己努力を勧めています。自己努力とは「心の持ち方」や「食生活」を正し、「適度な運動」をし、「十分な休養」をとることです。

私たちが、最終的に目指しているのは、単に患者さんの病気が治ることではなく「霊的覚醒」がもたらされることです。ヒーリングを受けて病気が治らない場合でも、霊的次元では苦しみの体験によって覚醒を迎える時期に一歩一歩近づいています。私たちはヒーリングを通して、そうした方々が霊的に目覚め、人生をリセットするための手助けをすることができることを本当に幸せに思っています。

(谷口)